ペットの健康コラム
味付けナシの納豆なら大丈夫!愛犬への与え方・目安量と注意点
- 2019/07/08
基本的には味付けなしの納豆であれば与えても問題ありません。
健康食の定番である納豆の独特な香りを好むワンちゃんは多いのです。
愛犬への納豆の与え方と栄養素のメリット・注意点を解説していきます。
〜目次〜
犬が納豆を食べてもいい理由と与える目安量
愛犬が誤って納豆を食べてしまっても、
・大豆アレルギー
・心臓病などの治療中
といった条件に該当していなければ大丈夫です。
栄養価の高い納豆は、愛犬にとってもいい栄養になるでしょう。
ここでは愛犬が納豆を食べても大丈夫な理由と適量を確認していきます。
大豆アレルギーがなければ納豆を食べても問題なし
納豆の原材料である大豆は、アレルギーなどがなければワンちゃんに与えても大丈夫な食べ物です。
健康に良い栄養が豊富に含まれており、「タレ無しの納豆を適量あたえる」など注意点を押さえれば、与えても問題ない食材と言えるでしょう。
愛犬が納豆を好きになる理由は「有機物」のにおい
犬は「動物が出す汗」や「排せつ物」など、有機物のにおいを好みます。
においの強いものには反応してしまうので、人が使用した靴下を咥えてきたり、ごみを漁ったりします。
納豆の独特な香りも有機物のにおいであり、食べたあとの納豆のパックであっても反応してしまうワンちゃんが多いのです。
犬が食べてもよい納豆の量
体重1kgあたり3gほどの納豆であれば食べても問題ありません。
体重5㎏の小型犬であれば、1日に与えてもよい納豆は15g以下が目安です。
ただし、ご褒美などのオヤツのように通常のごはん以外で納豆を与える場合はこの量よりも少なめにして、栄養やカロリーを摂りすぎないよう注意が必要です。
納豆1パックは40~45g(四角形の包装)なので、初めて食べさせる場合はティースプーン1杯程度に抑え、愛犬の様子に合わせて徐々に調節していきましょう。
納豆に含まれる栄養素のメリットと愛犬への注意点
納豆には健康を維持するために不可欠な5大栄養素である、たんぱく質・脂質・炭水化物・ミネラル・ビタミンがすべて含まれています。
栄養価の高い食品ですが、それぞれの栄養の犬への影響を把握しておきましょう。
納豆に含まれる栄養素と愛犬へのメリット
・たんぱく質
・脂質
・炭水化物
・ミネラル
・ビタミン
だけでなく、食物繊維も含まれるているため、腸内環境を整え、便秘の解消やダイエットにも効果的です。
他にも、イソフラボン、レシチン、ビタミンK、サポニンと多くの栄養素が含まれています。
原材料の大豆そのものの栄養に加え、納豆菌で発酵させる過程でできる「ナットウキナーゼ」という栄養素も含まれており、バランスのいい栄養をワンちゃんも手軽に摂取できるのです。
骨を強くするイソフラボンとビタミンK2
イソフラボンは、骨粗しょう症予防やアンチエイジング効果が期待できます。
納豆に多く含まれるビタミンK2は、カルシウムを骨に吸着させる働きがありますので、愛犬の骨を丈夫にしてくれます。
また、ビタミンK2は血液を凝固させるのにも必要な成分でもあります。
血液をサラサラにするナットウキナーゼ
ナットウキナーゼには「血管にできた血栓を溶かす働き」が知られており、脳梗塞や心筋梗塞を予防する効果があります。
なお、ナットウキナーゼは熱に弱い酵素であるため、加熱すると働きが弱まってしまいます。
50度以上の高温で加熱すると活性の低下につながるので、加熱せずに常温で与えるほうが効率的に栄養を得られます。
腎臓病や心臓病の愛犬には納豆をむやみにあげるべきでない
納豆にはカリウムが多く含まれているため、腎臓機能が低下しているワンちゃんは与えないほうがよいかもしれません。
心臓病の治療のため、抗凝固剤などの薬を飲んでいる場合も注意が必要です。
納豆には、ビタミンK2も含まれるので、お薬の効果が弱まったりすることがあるので、獣医師に相談してみましょう。
「味付けなしで薬味なし」の納豆なら愛犬に与えても大丈夫
結論からいうと、「味付けなしで薬味なしの納豆」であれば与えても問題ありません。
タレをかけた納豆など調味された食べ物はワンちゃんには与えないようにしましょう。
タレやカラシ、ネギなどの薬味を避けるべき理由
市販の納豆に付属するタレには砂糖や塩分などが含まれており、愛犬に食べさせないようにしましょう。
カラシも刺激物であるため、愛犬が欲しがったとしてもカラシ付きの納豆は与えないようにしてください。
薬味の定番であるネギは中毒の原因ですので、犬に絶対に与えないように徹底しましょう。
生卵も量によっては被毛や皮膚に大切な「ビオチン」という栄養素を破壊し、皮膚炎や脱毛を引き起こす恐れがありますので、生卵も与えないほうがいいでしょう。
お菓子の甘納豆も与えない
納豆とは別物のお菓子である甘納豆は、黒豆や大豆を煮詰めて砂糖で甘く味付けされています。
与えやすい形をしていますが、たくさんの砂糖が使用されていますので、ワンちゃんに与えるのは避けたほうが良いでしょう。
納豆を包む藁(ワラ)も与えてはいけない
本格的な納豆のパッケージにありがちな藁ですが、ワンちゃんも食べることができません。
強い香りがついているため、誤食を防ぐためにも犬の届く範囲から話しておきましょう。
大豆アレルギーの犬の症状と対処方法
納豆の原材料の大豆にアレルギーを引き起こすワンちゃんも稀にいます。
大豆アレルギーの症状
●目や口周りが赤くなる
皮膚の弱いところに出やすく、皮膚が赤くなります。
●体にかゆみがでる
後肢で掻いたり、口で細かくガジガジ噛んだりとし、痒がります。
強いかゆみが出ることもあり、飼い主の呼びかけも聞こえないほど掻きむしることがあります。
●体にフケが出る
白いフケが目立ち始めます。
●下痢や嘔吐
1日3回以上の軟便をし、嘔吐も見られます。
アレルゲンがある限り、下痢・嘔吐を繰り返します。
●外耳炎を繰り返す
茶褐色や黒くドロドロとした耳垢が出始めます。
悪臭も放ち、しきりに耳を振ったり床にこすりつけるなど、耳を気にするしぐさをします。
大豆アレルギーの対処方法:早めに病院へ
アレルギー反応が現れた場合、納豆を与えるのをやめましょう。
軽い症状であれば時間の経過とともに落ち着いてきますが、念のため動物病院へ連絡して症状を伝えておくと安心です。
なかなか症状が治まらないのであれば、できるだけ早めに病院へ連れて行くことをおすすめします。
掻き傷の二次感染を防ぐケア方法
掻き傷による二次感染を防ぐため、爪を短く整え、やすりをよくかけてあげましょう。
シャンプーも保湿成分配合の刺激の少ないものにかえてあげ、スキンケアをしてあげましょう。
まとめ:愛犬が納豆を好むなら気分転換に与えよう
ワンちゃんが納豆の香りを好むようであれば、気分転換に与えるのもオススメです。
健康なワンちゃんであれば、少量の味付けなしの納豆をいつもの食事にトッピングしてみるのもお手軽ですね。
愛犬の体調や好みに合わせて納豆を活用していきましょう。