ペットの健康コラム
ヨーグルトの乳酸菌は犬にもメリットあり!与え方の注意点
- ペットのアレコレ
- 2019/02/04
犬が牛乳を飲むとお腹をこわす可能性がありますが、ヨーグルトは適量であれば食べても問題ありません。
しかし、与える量やヨーグルトの種類には注意が必要です。
この記事ではヨーグルトを与える際のポイントや注意点を解説します。
〜目次〜
愛犬には無糖のプレーンなヨーグルトを少量与える
愛犬にヨーグルトを与えること自体は問題ありません。
ただし、甘味料が入っているヨーグルトを与えたり、大量のヨーグルトをまとめて与えたりすることは愛犬の健康によくありません。
ヨーグルトをワンちゃんに与える際の注意点を解説します。
加糖や人工甘味料に注意!必ず無糖のプレーンタイプを選ぶ
愛犬に与えるヨーグルトは、プレーンタイプのものにしましょう。
加糖タイプのものや味の付いたフルーツヨーグルトは、砂糖が含まれておりワンちゃんの健康にはよくありません。
脂肪ゼロや低脂肪のヨーグルトは一見よさそうに見えますが、メーカーによっては加糖タイプよりも糖分が高い場合があります。
脂質を減らすと食べにくくなるので、脂肪がカットされていても食べやすいように人工甘味料など加えていることがあるのです。
ヨーグルトをワンちゃんに与える前には成分表示を確認し、甘味料や添加物などが含まれていないか確認しましょう。
犬にとってキシリトールは毒
特に注意しておきたいのが、キシリトールです。
犬がキシリトールを摂取した場合、中毒症状を起こす可能性があります。
中毒を起こした場合は、キシリトールを摂取してから30分以内に症状が出始め、意識低下やけいれんといった命に係わる危険な症状に陥ることもあるのです。
キシリトール入りのヨーグルトだけでなく、キシリトールが含まれる食べ物は絶対に与えないようにしてください。
もし与えた場合は必ず早めに動物病院へ相談しましょう。
冷やし過ぎはNG!常温のヨーグルトを与えよう
ワンちゃんにヨーグルトを与えるときには、冷蔵庫から出してすぐではなく常温に戻してから与えてあげましょう。
とはいってもレンジなどで加熱してしまうと乳酸菌が死滅してしまいますので、温めすぎには注意してください。
乳酸菌は37度~45度が一番理想ですので、冷蔵庫から出してしばらく室温にさらすのがオススメです。
少量のヨーグルトで必ず様子見を!便の状態もチェック
無糖のプレーンヨーグルトを与える際には、ティースプーンを基準に考えましょう。
犬の大きさに合わせた目安の量は下記の通りです。
●小型犬:ティースプーン1~2杯程度
●中型犬:ティースプーン1~2杯程度
●大型犬:ティースプーン2~3杯程度
牛乳とは異なり犬がヨーグルトを食べても問題ありませんが、あくまでも少なめの量を与えてください。
ヨーグルトを与えたあとは便を確認
ヨーグルトをワンちゃんに与えた後は、必ず便の状態を確認しましょう。
すぐに便が緩くなるケースもあれば、お腹の弱いワンちゃんでもティースプーンの毎日1杯のヨーグルトを続けていたら調子が良くなったりする例もあります。
ヨーグルトとは相性がありますので、愛犬の体調を見ながら少量から始めてみてください。
ヨーグルトにアレルギー症状がでたときの対処法
ヨーグルトは乳製品ですが、犬によっては乳製品に対してアレルギー反応を示すケースもあります。
アレルギーのリスクを減らすためにも、初めてヨーグルトを与える際には少なめにする必要があるのです。
ヨーグルトでアレルギー反応を起こした場合の症状と対処方法を紹介します
乳製品アレルギーの症状:皮膚の変化に要注意
乳糖に耐性のあるワンちゃんでも、アレルギーになる可能性があります。
乳製品に含まれる乳糖に反応する乳糖不耐症に対し、食物のたんぱく質に反応して症状が現れるのがアレルギーです。
どちらも似たような症状がありますが、アレルギーは皮膚症状に多く現れる傾向があります。
乳製品アレルギーの主な症状
・目や耳、口回りに赤み
・体に発疹がでる
・かゆみが出る
・鼻水が出る
・下痢、嘔吐
・お腹が鳴る
などがあげられます。
強いかゆみを伴う場合もあり、かきむしり過ぎて傷になり、その傷から二次感染することもあるので注意しましょう。
乳製品アレルギーの対処方法
「いつもと違う」「おかしいな」と感じる症状が出た場合はヨーグルトを与えるのをストップしてください。
アナフィラキシーショックなど重度の症状が出た場合は、早い対応がカギとなるので急いで病院に連れて行ってください。
アレルギーの原因(=アレルゲン)を特定する
通常のアレルギー症状の場合は、アレルゲンを突き止め食餌から取り除くことです。
アレルゲンは1つとは限らないので、特定が難しく時間がかかる場合もありますが、1つ1つ検査をして特定が可能です。
獣医師と相談し愛犬にあった治療法を見つけましょう。
愛犬の皮膚は清潔に:かゆみから守る方法
乳製品のアレルギー症状では、皮膚に変化が現れることが多くあります。
皮膚を清潔に保つためにもこまめな掃除を心掛け、ワンちゃんにあった薬用シャンプーや保湿力の高いシャンプーを使用し、皮膚のバリア機能を高めておきましょう。
かきむしって傷ができることを防止するために、爪はこまめに切り、ヤスリをかけてあげてください。
犬がヨーグルトを食べても大丈夫な理由
牛乳をワンちゃんに与えると下痢になりやすいですが、ヨーグルトは適量であれば問題ありません。
牛乳をあたえると下痢をしてしまうのは、牛乳に含まれる「乳糖」という成分が影響しています。
ヨーグルトで犬が下痢をしにくいワケ
乳糖を分解する体内のラクターゼという酵素は成長と共に減少していき、分解する酵素が減少している結果、牛乳の乳糖によって下痢が生じてしまいます。
ヨーグルトには乳酸菌が含まれており、乳酸菌が乳糖を分解してくれるので、牛乳よりも乳糖の量が少ないのです。
ヨーグルトを摂取することで腸内環境が良くなり、乳酸菌をはじめとした腸内細菌が、乳糖の分解を促進することで、牛乳よりもお腹を壊す心配が減少します。
乳糖が少ないとはいっても慎重に
ヨーグルトには乳糖が全く含まれないというわけではないので、愛犬の体質に合わせて与えることが大切です。
最初は少量ずつ与えて、愛犬にあったヨーグルトの量を知る必要があります。
また、乳製品がアレルギーのワンちゃんもいます。
その場合はヨーグルトを与えるべきではありませんので、初めて与える場合は少量から与えて様子を見るということが基本です。
ヨーグルトの栄養素と乳酸菌のメリット
ヨーグルトは犬にとって必須の食材ではありませんが、手軽に乳酸菌を摂取することが可能です。
乳酸菌は人間だけでなく、ワンちゃんの腸内環境改善にも役立ちます。
ヨーグルトの栄養と犬に与えるメリットについて解説します。
腸内環境改善だけじゃない!ヨーグルトが犬に与えるメリット
ワンちゃんがヨーグルトを食べるメリットは腸内環境改善だけではありません。
ヨーグルトを食べることによる良い影響を紹介します。
●便秘の解消
腸内環境が整い、便秘の改善が期待できます。
また、便の臭いも軽減されます。
●消化を助ける
発酵食品であるヨーグルトには酵素がたくさん含まれており、消化不良の改善に役立ちます。
●歯や骨の強化
カルシウムが豊富に含まれているので、歯や骨を丈夫にします。
またストレスを鎮めて、精神を穏やかにしてくれます。
●口臭予防
口内細菌の活動を抑え、口臭予防が期待できます。
●食いつきがよくなる
ヨーグルトをトッピングすることで、食いつきがよくなります。
●毛づやをよくする
ヨーグルトに含まれるビタミンB1・B2が代謝を促し、毛並みを健康に保ったり、疲労回復に効果的です。
ヨーグルトに含まれる栄養素
ヨーグルトに含まれる主な栄養素は下記の通りです。
●たんぱく質
プレーンヨーグルト100gあたり3.6gほど含まれています。
牛乳よりも吸収しやすい形になっています。
●カルシウム
プレーンヨーグルト100gあたり120mg含まれています。
歯や骨を作る役割のほか、体の生理機能を調節し、精神を落ちかせる働きを持っています。
●炭水化物
プレーンヨーグルト100gあたり4.9g入っています。
消化吸収によりブドウ糖に変化し、エネルギー源となります。
●ビタミン
ビタミンA、B1は皮膚の健康を保ち、ビタミンB2は細胞を修復してくれます。
●脂質
プレーンヨーグルト100gあたり、約3.0g含まれています。
●まとめ:スプーン1杯のヨーグルトから始めよう
ヨーグルトは愛犬の体質に合った与え方であれば、トッピングにも使えとても便利です。
たくさんの量を一気に与えるのではなく、ヨーグルトはティースプーン1杯から始めましょう。
初めてあげたときにはしっかり様子を見て、よい影響があるようであれば継続して与えるのがおすすめです。